いくつかの項目は「環境設定...」メニューを使って変更できます:ソースウインドウのデフォルト・フォント、プレビューウインドウの倍率、それにこの2つのウインドウが最初に表示されるデフォルトの位置などです。コンソールも配置できます──タイプセット時に常に表示するか、もしくはエラーがあったときにだけ表示するか。 ソースウインドウの設定もできるので、 最初のクリックではウインドウをアクティブにするだけにとどめることもできれば、 ワンクリックでテキストの挿入位置を定めてしまうこともできます (新しい環境設定項目「選択時にカーソルを移動」にチェックを入れます)

環境設定ダイアログでは「TeX」と「LaTeX」ボタンが押されたときに実行するコマンドを変更することもできます。これが役に立つのは、eTeX と呼ばれるバージョンの TeX を好むユーザもいるからですが、eTeX には、pdfetex と pdfelatex という pdf 版もあります。この代替コマンドは言うまでもなく pdf 出力ファイルを生成します。新しいプログラムが teTeX バイナリのディレクトリにあるのであれば、環境設定ダイアログで名前を書き込んでやるだけで十分です ; ダイアログではその他のところにあるファイルのフルパス名にも対応します。

TeXShop でのテキスト編集には Apple の Cocoa の編集クラスが用いられており、内部処理は Unicode で行なわれています。TeXShop 書類がディスクに書き込まれるときには、通常8ビットの ASCII コードにエンコーディングされます──というのも TeX のほうでそうしたファイルを受け取ることを想定しているからです。エンコーディングには方式がいくつかあります ; Mac OS Roman ・ Iso Latin 1 ・ Iso Latin 2 ・ その他です。環境設定項目で使用するエンコーディング方式を選択します。多くのユーザにとっては、どれを選択しても違いはないでしょう。アクセント記号のついたヨーロッパ文字をキーボードからじかに入力できる TeX パッケージもあります ; こうしたパッケージには Iso Latin エンコーディングが必要となります。この環境設定のオリジナルコードは Martin Heusse に提供していただきました。エンコーディング方式は「開く...」と「保存」のパネルで直接選択することもできます。

日本や韓国のユーザは他のエンコード方式を使うでしょうが、それらも入っています。

ソースウインドウの背景色は変えることができます。環境設定ダイアログにはこの変更を行なうためのインターフェイスはありません。背景色を (r, g, b) = (.42, .39, .77) にするには、次のコマンドを Terminal から送ります:

defaults write TeXShop background_R 0.42
defaults write TeXShop background_G 0.39
defaults write TeXShop background_B 0.77

またソースウインドウの文字色を変えることもできます。この設定は「ソースのカラー表示」がオンになっているときにのみ有効です。前景色を (r, g, b) = (.42, .39, .77) にするには、次のコマンドを Terminal から送ります:

defaults write TeXShop foreground_R 0.42
defaults write TeXShop foreground_G 0.39
defaults write TeXShop foreground_B 0.77

さらには、 ソースウインドウ内の挿入ポイントの色を変えることもできます。 たとえば、挿入ポイントの色を (r, g, b) = (.42, .39, .77) にするには、 次のコマンドを Terminal から送ります:

defaults write TeXShop insertionpoint_R 0.42
defaults write TeXShop insertionpoint_G 0.39
defaults write TeXShop insertionpoint_B 0.77

上記3組のコマンドを組み合わせて使うことで、 黒地に白い文字や、 その他のお望みの色構成でソースウインドウを表示させることができます。

ソース、プレビュー、コンソールの各ウインドウの透明度を設定する隠れた環境設定もあります。

defaults write TeXShop ConsoleWindowAlpha 0.75
defaults write TeXShop SourceWindowAlpha 0.75
defaults write TeXShop PreviewWindowAlpha 0.75

ここでアルファ値が 0.00 なら完全に透明となり、アルファ値が 1.00 なら完全に不透明となります。用心してお使いください!

環境設定パネルの左下にある「設定プロファイル」メニューを使うと、設定をデフォルト値にリセットすることができます。これは主に日本で有用です──というのも、各種の pTeX ディストリビューションのユーザ用に異なるデフォルトが利用可能だからです。


TeXShop バージョン 1.35 では、下のような設定プロファイルが搭載されており、日本語 pTeX ディストリビューションでそのまま使うことができます。

設定箇所Shift JISEUC
書類 > エンコーディングJapanese ( Shift JIS \ )Japanese ( EUC )
プレビュー > 見開きページ左からスタート(両面)
内部設定 > パス設定 > (pdf)TeX/usr/local/bin
内部設定 > distiller > TeXプログラム~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-sjis~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-euc
内部設定 > distiller > LaTeXプログラム~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-sjis~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-euc
詳細 > BibTeXjbibtex
タイプセット > デフォルトのスクリプトTeX+Ghostscript

※:これらの設定は 1.34 までのものから変更されていますのでご注意ください。

基本的なヘルプ
環境設定